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キープ・クール(1997年/中国) [映画の感想]

オススメ度:★★★★☆

DIRECTOR:チャン・イーモウ「HERO」

CAST:チアン・ウエン「鬼が来た」、 リー・パオティエン「上海ルージュ」


STORY:

 一方的に別れた挙げ句に姿を消した女。露天商シャオは蛇のような執念で女を探し、とうとう高級マンションに女がいるのをつきとめる。女はやくざの愛人になっていた。

 未練か愛情か、シャオは女とやり直すために彼女につきまとうが、そんなことを女の情夫が許すはずもなく、ふくろだたきにあってしまうのだった。その時、偶然通りかかったチャンは鞄をシャオに奪われ相手にぶつけられた因縁で、シャオの復讐につきあわされることに・・・。
http://www.musashino-k.co.jp/eiga/data/bank/youga/klmno/keepcool.htmから引用)

感想:

 日本では公開されたばかりだが、実際は1997年とふるい作品。チャン・イーモウの作品とは思えない。DVDに収録されているインタビューで答えているように、いつもは中国の田舎を撮るのだが、今回は都会的な映画を撮ろうとチャレンジしている。そうチャレンジなのだ。彼自信は実験的な作品を撮ろうとしたのだろう。僕の感想としては、それは失敗に終わっていると思う。インタビューで「若者が好きなMTVみたいな映像だろ?」と言っているが、全然違う。なんか古臭い。まあ1997年の作品だから古く見えたのかもしれない。

 観てるとウォン・カーワイを意識してるのかな~と思うシーンも多数ある。ちょうどウォン・カーワイが絶賛されてた頃だからだろう。ウォン・カーワイの映画はそれほど面白くないが、本作品に比べればやっぱり映像の撮り方は格段に上手い。都会はウォン・カーワイで田舎はチャン・イーモウが長けている。ウォン・カーワイが田舎・歴史物取るとほとんどつまらないからね。

 なんか音楽の使い方が合ってないのが気になった。頑張ってお洒落な音楽を入れようとしてるのかな~って感じがプンプンした。でもズレてる。そこら変が痛かった。

 パッケージでは女性が前面に来てるが観て見ると全然そんなことない。あんまり女なんて関係なくなっている。そこらへんが?って感じ。最後の方に主人公のシャオとチャンがレストランで会話するシーンがあるのだが、それが長い。面白いんだが長い。そこをもう少しコンパクトにして、映画のテンポを上げて欲しかった。結構間延びするシーンが多い。

 ストーリー自体は面白く、結構考えられてると思った。ブラックユーモアがあって。細かい事に目をつぶればそれなりに楽しめる。

 やっぱり、チャン・イーモウ自信もこの映画があまり気に入ってないのかもしれない。インタビューに対して「もうこのような映画は撮らない。」、「この映画がその後の私の作品に与えた影響はない」、「中国の批評家からは散々叩かれた」と言っている。まあ叩く理由も十分に分かる映画だった。

 それでもなぜ4つ星か?チャン・イーモウだからだ。チャン・イーモウの作品はみて損はないだろう。それなりに観る所は十分にある。

 本作品の役者は超一流の集まりである。主役のチアン・ウェンを始め、ちょい役の刑務所の監視役にはチャン・イーモウの「活きる」のグォ・ヨウが出ている。チアン・ウェンを知らない人は観て見る価値があるかも。彼は監督としても役者としても世界的評価が非常に高い、アメリカでいうショーン・ペンみたいな感じだろうか。彼の「鬼が来た」はオススメである。


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